エリック・カール展/世田谷美術館

出かける用事があったので、世田谷美術館に寄り道して「エリック・カール展」に足を運んでみた。『はらぺこあおむし』の原画を見てみたかった。お天気の週末、予想どおり子連れがたくさんきていて、走り回るやら泣きわめくやら、エリックさんが見たら喜ぶだろうなという雰囲気だった。子どもたちが列をなすはずもなく、おじさんはゆっくり原画を眺められたかと。

エリック・カールってレオ・レオニに見いだされたアーティストだったのか。初期の作品はホワイトの修正とか、あたりなのがそのままになっていて、印刷されることが前提だったことがよくわかる。クモの巣が本物の糸だったりして、フィルムにおこしたときの効果なんかも計算されているのだろうな、とか思っていた。

辰年の私、タツノオトシゴの絵がすごく好きで、家にあったらいいのにとか考えていた。あとはハリネズミかな。

素敵な展覧会でした。

 

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『アポリエール詩集』『三日間の幸福』

地元の若い知り合いから紹介された課題図書を読んでみた。と、当人はすっかり忘れていたようだけれど、どちらも人に言われなければ読まないタイプの本なのでけっこう楽しんでいた。

アポリエールって、シュールレアリスムという言葉の元祖な人なのか。感性の鋭さと表現力はすごいなと思った。

比べても意味はないのだろうけれど、『三日間の幸福』の方はいかにもいまどきな雰囲気。あー、なるほどー、なのだった。いろいろ便利で平和な時代には、アポリエールのような迫力のある文章を生み出すのは無理難題なのかもしれない。

 

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フィレンツェ: ガリレオ博物館

フィレンツェ最終日。ヴェネチアに移動する友人とともにガリレオ博物館に足を運んでみた。各種観測機器や天球儀などの天文関係に加えて、医療や科学技術に関連する展示物が素敵だった。

 

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時間があればラファエロの絵をもう1回眺めてもいいかなと考えていたが、あいにくの雨模様となってしまったので、市場を物色していた友人たちと合流し、時間までぼんやり。

 

フィレンツェ駅で出発する友人を見送ろうと思ったけれど、タイミングが合わなかった。道中お気をつけて。

 

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帰国組はフィレンツェからパリを経由して東京に向かう。パリでストップオーバーというのも魅力的だけれど、休暇はおしまいなのだった。また来れたらうれしい。

 

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フィレンツェ: メディチ家な雰囲気

ツーリストパスの時間切れを気にしながら、今日はメディチ家ゆかりの場所をいくつか巡ってみた。

最初に訪れたのはメディチ家礼拝堂というところ。ミケランジェロの痕跡がたくさん遺されている。ステンドグラスのように石を組み合わせた文様がメディチ家の財力と権力を象徴しているような雰囲気。

 

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メディチ・リッカルディ宮をのぞいてから、その後、サン・ロレンツォ教会のラウレンツィアーナ図書館を見てみる。ここもメディチ家ゆかりの場所。動植物、人体など、当時はそこをおさえるよね、という書物が展示されていて興味深かった。書庫に入れたらもっと違った印象をもつのだろうけれど。

 

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軽くランチをしたあと、私たちはミケランジェロ広場に足を運んだ。見晴らしのよいこういうところは少し雲があるくらいが素敵。

 

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友人の興味に従って国立図書館の入り口を見たあとに、サンタ・クローチェ教会に行く。ここは何人もの偉人の霊廟となっていたりする。私も知っている名前をすぐにみつけられるのはふごいなと思ってみたり。

 

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その後、街中をふらふらして、ダンテの生家の前を通ってみたり。

 

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ジェラートを気にする友人を横目に、そのあとちょっと気になっていた紙屋さんでおみやげを物色する。店ごとくださいと言いたくなるほど私には素敵なところだった。日本語ができる店員さんとの会話がとても楽しかった。

 

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顔を覚えてくれたレストランで夕食を済ませたあと、飲み足りなくてさらにワインを重ねていた。やっとエンジンがかかった感じ。って、なにをいまさらな感じもするけれど。

 

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よく歩き、ちょっと飲んだ一日なのだった。

 

 

 

フィレンツェ: ヴェッキオ宮、ピッティ宮など

本日は『インフェルノ』にゆかりのヴェッキオ宮から探検をはじめる。個人的にはダ・ヴィンチの「アンギリアーニの戦い」が隠されているかもしれないという五百人広間の絵画の下で妄想してみたかったというのもある。

 

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そのあと足を運んでみたのがピッティ宮。ここにあるパラティーナ美術館のラファエロの絵を眺めてみたかった。

 

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メヂィチ家ゆかりの絢爛豪華な宮殿。所狭しと絵画がかけられていたり、典型的な大金持ちな様相はやっぱりそうだよね、という感じ。ティツィアーノとかルーベンスなんかもあったけれど、やっぱり私はラファエロの作品が素敵だなと思った。東京でお目にかかった作品を手に届く距離でゆっくり眺められるというのは何事にもかえがたい。課外授業の子供たちに囲まれるというのも悪くない雰囲気。

 

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歩き疲れた友人たちと別れて行ってみたボーボリ庭園からの景観も美しかった。

 

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ランチはジェラートという過酷な状況のなか、友人の好奇心に従ってサンタ・マリア・デル・カルミネ教会のフレスコ画を眺めたり、実は行く場所を間違えていたので、改めてサント・スピリト教会を訪れてみたり。フレスコ画は現地でなければ見れないわけで、なんかずいぶん勉強になった。入力が多すぎるなか、なんか見落とした作品もあるようだ。

 

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ホテルに戻る途中でやっぱり引っかかってみようとなったのが、サンタ・マリア・ノヴェッラ教会。思っていたよりずっと広くて、びっくりした。ここのフレスコ画も立派。これがイタリアなのだ、と再認識したりした。

 

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夕飯はコンシェルジュに予約をお願いしておいたレストランで豪華な夕食。肉をこんなに食べたのは久しぶりだったりする。美味しかった。

 

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ピーチという太麺のパスタもとっても美味しかった。

 

さて、明日はどこへ行くのやら。

 

 

 

 

 

 

 

フィレンツェ: ウフィツィ美術館周辺

本日も早起きしてウフィツィ美術館に突撃する。噂には聞いていたけれど、開館時間直後にもかかわらず長蛇の列。ツーリストパスでショートカットできてよかった。

 

カラバッジョティツィアーノボッティチェリなど、東京で眺めたことのある作品のいくつかを間近で眺めなおしてみたり、ダ・ヴィンチにお目にかかったり。個人的に興味深かったのはイコンだったりする。これまでみてきたものとはちょっと違う感じがした。

 

天井画と彫刻がおかれる回廊がほかの美術館とは異なるウフィツィの特徴。無造作におかれている彫刻もあったけど、それはそれでいい雰囲気を作っていると思った。

 

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いつものように本を買う。日本語と(読めないけれど)イタリア語のガイドブックにしてみた。

 

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ひと休みのあと、ドゥオーモのカテドラルをのぞいてみる。下から見上げる天井画はやっぱり圧巻の存在感なのだった。

 

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遅めのランチのあと、今日は室内楽のコンサートに足を運ぶ。ヴィバルディの『四季』のヴァイオリンとビオラやチェロとの掛け合いがとても素敵だった。ほんの少し貴族気分という感じ。

 

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『ビブリア古書堂の事件手帖 7』

ぼんやりしている時間に読んでいたら終わってしまった。馬車の蹄の音がBGMになったときもあってなんかいい気持ちになっていた。って、国が違うけれど。

 

たまたまシェークスピアを読み直したこともあって、すんなり読み通せた。本編は一段落だけど、スピンオフの予定があるとか。楽しみに待っていよう。

 

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