<b>どしゃ降りの早慶戦</b>

 ラグビー大学選手権の決勝戦を観戦する。決勝で早稲田と慶應が対決するのは39年ぶりとか。どしゃ降りの雨の中,指定席には人がいっぱい。伝統校の対決。OB陣の熱意はさすが。
 私はといえば,大学ラグビー好きの一人として雨と寒さを我慢する。物好きといえば物好きだ……。
 最悪のコンディションの中,試合のほうはフォワード,バックスともにバランスの取れた早稲田が慶應をしっかり抑えこんだ。慶應のフォワードはがんばっていたけど,反撃の糸口がほとんど見い出せなかった。自慢のバックスが機能するチャンスはほとんどなかったって感じ。ペナルティキックがゴールポストに当たってから入るという,これまで見たことのない得点があったりして,こんなこともあるんだなぁと驚く。
 早稲田は準決勝のときより格段に安定していて,きれいなトライを見せてくれた。早稲田のラグビーかくあるべし。モールでどーんは明治にまかせてもらいたいもの。
 ともかく,寒さと雨にはまいったまいった。友人と,これなら雪のほうがよかったよねぇなんて話していたけど,(私的に“伝説の”)雪の早明戦を知っている私には,どちらの厳しさも身に染みる。あのときも寒かった……。
 試合後,凍える体を老酒で温めながら,紫組みの復活を主題に友人と話し込む。
 やっぱり,ラグビー観戦は楽しいのだ。