『活版印刷三日月堂』に取り上げられていた、あまんきみこの本を読んでみた。姪への手みやげにしてみようというたくらみ。
ものを覚えるのがあまり得意ではない私だけれど、『白いぼうし』のことはしっかり記憶されているようだ。
「これは、レモンのにおいですか?」
「いいえ、夏みかんですよ。」
「よかったね。」
「よかったよ。」
話の内容はあいまいだったけれど、この会話を鮮明に覚えているのは、そのとき何かあったからかもしれない。って、それが何かは覚えていないのだけれど。
『ふかふかウサギ』を読み直したときにも思ったけれど、断片的とはいいながらもずいぶん昔に読んだ本の一節を覚えているというのは我ながら興味深い。
さて、姪は読んでくれるかしら。