キーボードトレイ

在宅勤務の長期化に伴って気になっていたのがキーボード。あれこれいろいろ試して自分の手に合うものを探し続けている感じ。

自宅にはWidowsもMacもあって、私的にはどれでもよかったりする。最近のメインPCはMac Bookだったりするのは、会社で使っているのがMacだからという単純な理由だ。自宅Macの外付けキーボードはHHKBにしていたりして、雰囲気だけはそれっぽい感じになっている。で、在宅勤務で会社支給のPCを持ち帰っているわけなのだけれど、キーボードを付け替えるのも面倒くさい。

というわけで、買ってみたけれども活躍の機会の少なかったアップルのMagic Keyboadを活用することにした。とはいえ、長く使ってみるといろいろしっくりこないところもあって、なんかないかなと補助機器を探してみた結果、アシストオンでちょうどよい雰囲気のキーボードトレイを見つけて入手してみた。お手軽な価格とは言い難いのだけれど、なんかいい感じになった。パームレストが木製なので、手汗な体質の私が使うとすぐに汚れてしまうかもしれないけれど、それはそれで味が出てくると信じて使ってみよう。

困ったときは、とりあえずアシストオンに聞いてみる、というのが文房具好きな私の最初の作戦なのだった。

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『一人称単数』

村上春樹の短編集を読んでみた。その世界観が身近に感じられる気がして、個人的には長編よりも短編の方が好きだったりする。この本でいちばん印象深かったのが、「僕は『読書家』と言えるほど系統的に緻密に本を読んできた人間ではないが、活字を読んでいないことにはうまく時間を過ごせない人間の一人だ。」という一節。まさに私のことだ。

村上春樹の本を読むと、いつも音楽が気になる気がする。この本に出てくるシューマンの「謝肉祭」は手元になかったので、その名前が出てきたときにはシューマンの別の曲をかけていたりした。クラシックもジャズも「マニア」と言えるほど緻密に聴いてきた人間ではないことは言うまでもない。本よりは少しだけいろいろなジャンルを聴き込んでいるかもしれない。

この本に収められた8作の中で、いちばん好きだったのは「品川猿の告白」だった。ブルックナーが好きな猿に聞いてみたいことがたくさんありそう。

実は、私が入手した本はエラー本だった。隙間を埋めるのは簡単だったのでこれでいいや、なんだけれども、エラー本だからといってお宝になるわけではないのはちょっと残念。


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ロンドン・ナショナル・ギャラリー展/国立西洋美術館(再び)

オランダ絵画を好む友人の一人と国立西洋美術館を再訪してきた。フェルメール来てるよとメッセージを投げたら、じゃぁ行こうよとなった次第。2回目の私は前回見落としたもの、人が滞留してゆっくり眺められなかったものを中心に復習してみた。てんこ盛りよりももう少しポイントを絞ったほうがよかったな、というのが友人の感想だったのに対して、やっぱりロンドンに行きたくなっているのが私の気持ち。お目当ての作品を見終わると先へ先へと急ぐ友人を追いかけながら私は私のペースで再発見できるものを探していたりした。


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久しぶりだったこともあり、あれこれ無駄話に花を咲かせた。お腹も空いたし美味しいもので締めようと、数寄屋橋野田岩で鰻を食べて解散。お腹いっぱい幸せいっぱいな土曜日となったのだった。


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図録はすでに入手してきたので、今日は額絵を買ってしまった。差し替えを考えなきゃ。

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『忘れられた巨人』(と、『ハムレット』福田訳)

なんかその気になって積読の山からカズオ・イシグロを引っ張り出してみた。寝る前の読書でつらつらゆっくり読んでいたのだけれど、描かれている風景を妄想しながら浮遊感のあるイシグロのファンタジー世界を楽しんだ。イシグロの文章のもつリズム感は私の感性にマッチするようだ。と、原語で読みこなすほどの力を持ち合わせていないのは残念なかぎり。読んでいない作品がまだまだたくさんあるので、時間をかけてゆっくり取り組んでいこうと思われる。

イギリスの作家を読んでいたのと、読書会の用意を兼ねて、同時並行的に読んでいたのが福田恆存訳の『ハムレット』。読むたびにそれなりに発見があるのはお約束。

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作品のない展示室/世田谷美術館

二日酔い気味な日曜日、食材の買い物のついでに世田谷美術館に立ち寄ってみた。


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何もない展示室を散策してみるというなかなかできない経験。建築の知識はないに等しい私だが、企画展の開催時には閉じられている窓から眺める風景はとても素敵だった。窓の外でシャボン玉を飛ばしている人がいたりして、なんかいい雰囲気。縁あってホールで開催されるイベントのお手伝いをすることがあるのだけれど、何もない場所の変わっていく様を観察するのはとても楽しい。企画にあわせて展示室が変わっていく様子が見られたらわくわくするに違いない。

2階の展示室には、世田谷美術館のコレクションがかけられていた。さまざまなタイプの作品にふれられるなか、私的には宮本三郎、板倉新平、小川千甕の絵画が印象に残る。


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酷暑の日曜日、ぼんやりのんびりな時間だった。


大宇宙展/東洋文庫ミュージアム

三連休の日曜日。閉じ籠ってばかりだと病むので、東洋文庫ミュージアムに本を見に行ってきた。書庫はいつもどおりの素敵な空間。

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開催中の企画展は、宇宙、天文をテーマにした貴重な本が選ばれていて、イスラム、ヨーロッパ、中国、日本とさまざまな言語にふれられるのもとても楽しい。オランダ語は字面を眺める程度だけれども、英語の本は少し読めるところもあるし、漢文も頑張れば白文でも少しは理解できる。解説が示す部分をそれなりに把握しながら文書に向き合うのはとても勉強になる。展示するページまで工夫しながら選書されているのはすごい。

チラシをみると型抜きされていることに気がつく。気合が入っている。


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ロンドン・ナショナル・ギャラリー展/国立西洋美術館

土曜日の私のメインイベントは、国立西洋美術館だった。このご時世に公開してくれて感謝するばかりだ。

イギリス好きな私、ロンドンに行くとナショナル・ギャラリーは何度か足を運んだことがある。といっても、膨大な作品の数に圧倒されるだけだったり、お目当ての作品を追いかけるだけで精一杯だったりする。すべて日本初公開というのは本当にすごいことだ。

今回の企画は、イタリア、オランダ、スペイン、フランスのそれぞれを代表する作品、それらに影響を受けたイギリスの作品という感じで、絵画の面白さを存分に味わえる構成になっている。自分の記憶に残っている作品が何点も来ていて、私はとても盛り上がって眺めていた。

オランダ絵画のエリアにしれっとフェルメールがかけてあったりして、ナショナル・ギャラリーの雰囲気も味わえる感じ。とても広いせいもあるが、あの美術館はぼんやりしていると著名な作品をすぐに見落とす。今回のメインがゴッホの「ひまわり」であることに加えて、日時指定チケットのおかげで私はフェルメールの「ヴァージナルの前に座る若い女性」を何度もじっくり眺めることができた。やっぱり私はコローが好きだし、今回来日したモネの「睡蓮の池」は国立西洋美術館の所蔵するものとはちょっと違う個性を発揮していた。ゴッホの「ひまわり」は展示方法が工夫されているようで、自然光のもとで眺めるのとは違う輝きを放っていた。

こっちももう1回は観に行きたい感じ。もちろん、みなさんロンドンで再開しましょうね、という日が一日も早く来ることを願うばかりだ。図録をちゃんと入手したわけだけど、私は「ひまわり」ではなく「受胎告知」の表紙を選択した。ひねくれ者はそうでなきゃいけない。


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