月が好きな友人に誘われて太田記念美術館の月岡芳年「月百姿」に足を運んでみた。昼の用事を済ませてから友人と合流したので、私は少し疲れ気味。卒塔婆に腰掛ける老婆というのがあったおかげで、そのあと「月百姿」の文字が「月百婆」に見えてしまい、ひとり苦笑を繰り返していた。
明治期に刷られたという月岡芳年の錦絵は、月にまつわる有職故実を題材にして人物や動物がいきいきと描かれている。繊細な線のわりには大胆な構成になっていたりして、案外ひねくれた人だったのかもしれないなと思った。
私的におもしろかったのが顔料違いだったりする。江戸期の浮世絵と比べると発色がポップな雰囲気なような。それも文明開化の影響なのか。
夕飯は友人と鰻なんかを味わってみたり。地元で何度も噂を聞いていた渋谷、松川の暖簾をようやくくぐった。美味しかった。