『サド公爵夫人・わが友ヒットラー』

読書会の課題図書を読んでいた。

三島由紀夫といえば、そういえば読書姿を見たことのない職人だった私の父親の本棚に評伝があって、子どものころに写真を眺めたのが最初だったことを思い出した。自決前の写真を見てこの人怖いというのが第一印象だった気がする。

三島の脚本をちゃんと読んだのは初めてなのだけれど、どちらも舞台で観たいもの。一時期芝居をそれなりに観たことがあるのだけれども、そのきっかけとなった「ハムレット」も思い起こせばこういった芝居の影響を受けているのかもしれない。私の脳内ではシンプルな舞台で演じる役者の姿がとても鮮明に描かれていた。

内容については少しほかの本を読んでみたりしてから消化していこうという感じ。この本の自作解題からたくさんヒントを得られるはず。

自作解題に出てくる「四六駢儷体(しろくべんれんたい)」という言葉を調べてみたら漢文の文体のことだった。三島由紀夫はシンメトリーが好きだったそうで、なるほどという感じ。「政治的法則として、全体主義確立のためには、ある時点で、国民の目をいったん「中道政治」の幻で瞞着せねばならない。」という一文にも、ふむふむと思ってみたり。

読書会までにはもう少し自分なりの意見が出せるようになりたいもの。まあ、私の位置付けは庶民代表なわけだけれど。

 

f:id:cassini:20171216154213j:image