ロマンティック ロシア/Bunkamura ザ・ミュージアム

母親を病院に送り届けて、余った食材など、もろもろの荷物を家に持ち帰ったあとで、渋谷で友人と合流してBunkamuraの「ロマンティック ロシア」を観にいった。

私のロシア観というと、これまで読んできた何冊かの小説、それから映画「黒い瞳」でイタリアへ帰る主人公が乗る馬車が真冬の白銀の世界という感じで、どちらかというと広大だけど荒涼としていて、ともかく白いというものだった。

今回の展覧会はそんな私の印象を吹き飛ばす、色彩豊かで緻密でとても素敵な構成だった。写実的な表現は私のもつロシア人観を反映するような雰囲気でもあった。今回の目玉となっている「忘れえぬ女」「月明かりの夜」の美しい描写が特に心に残ってみたり。

自分でも気が付いていることでもあるんだけど、私は大きな森の中に描かれている小さな人物の姿に心を惹かれるらしい。今回もそういうモチーフの作品があって、とても気に入っていた。私の潜在意識の何かが感応するのではないかと思ってみたりもする。

ロシアの画家ってほとんど知らないのだけれど見にきてみるものだね、と友人と一致した見解なのだった。

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