『金継ぎの家』『銀塩写真探偵』

あれこれちょっかいを出してなかなか読書が進まないので、買ったまま積んであるなかからこの2冊を読んでいた。相変わらず素敵な話を書く作家だ。

宝飾業を生業としていた家に生まれた私なのだけれど、子供のころから漆細工を取り上げた番組が大好きだった。私の身体に流れる職人の血がそうさせるのかもしれない。金継ぎについてはほとんど知識を持っていないのだけれど、そういうことをやっていたのか、と楽しく読んだ。私が家業を継ぐことはなかったわけだけど、父親ともう少し仕事について話をしておいてもよかったかも知れない。まぁ、お互い冷静に話せるようになるには、父親がもう少し長生きする必要があったろうけど。

もう1冊のテーマである写真については、物を観ることが苦手な私には今でも難しい課題だったりする。写真部の人たちの現像の雰囲気を垣間見たくらいで、これまで経験したこともない。少しは考えながら写真を撮ってみたい気もする。写真探偵のコンセプトは素敵かも。続きのお話も読んでみたいもの。

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