どこかで紹介されていてちょっと気になったので入手してみた本。ギリシャの哲学者に関して教科書的な知識も怪しいので、少し本格的な本に挑戦してみようと思ってみた次第。筆者は進化発生生物学の教授だそうで、生物学者としての側面を中心にアリストテレスが見ていたものを紹介してくれている。顕微鏡も存在しない時代にここまで観察するのかという好奇心に感心するばかりだった。
「プラトンはわれわれを抽象の世界に招き入れた。アリストテレスがわれわれを招いたのは、触知できる具体的な世界だ。」という一文があるのだけど、抽象的な思考を言葉にするのが苦手な私にぴったりな感じがした。好奇心はそれなりにもっているはずなので、もっと注意深く周りを観察すると、自分なりの理解を深められるかもしれない。