いつものコースをいつものように歩いて無難な一日がおしまい。と、それだけでは終わらなかった。帰宅してエレベーターに乗ろうとすると、同じマンションの二人兄弟のお兄ちゃんだと思われる子どもから声をかけられた。「この子噛まない？」「散歩に連れて行っていい？」などなどの弾丸が浴びせられる。敷地内では離せないので、周りを一周してみることで話をつける。リードを離しちゃだめだよ、というこちらのお願いが届くわけもなく、外に出るなりリードを離されてかなり焦る。といっても、おいで、で私のところに戻ってくるのはわかっていたので、まぁよかった。「うちで犬を飼おうよ」とお母さんにさかんにアピールしていたけれど、そんなに簡単じゃないよ、とは言えなかった。
