『ギリシア悲劇 II』ほか

読書会の課題図書。今回のお題はアイスキュロス、ソポクレス、エウリピデスのなかから、ソポクレスが選ばれていた。『情報の歴史』でソポクレスが生きた時代を確認してみると、論語とかデモクリトスの原子論、ヘロドトスの歴史といったキーワードが出てくる。へぇ〜、となった。戯曲は好きな方だと思うが、リズムにうまく乗れなくてちょっと苦労しながら読み進めた。この戯曲が描かれたころから人間の思考はあまり変わっていないのだな、という感じ。

そもそもちゃんと読んだことがなかったので、ギリシア悲劇の前提を少しでも理解するために、『ギリシア神話』も読んでみた。ざざっと確認するために、わかりやすい石井桃子版を手に取った。断片的だった話やキーワード、人名などなどを少しは整理できた気がする。

ソポクレスに出てくるキーワードに「オイディプス」「エレクトラ」があるが、私はこれらを中学生時代に刷り込んでいた。その契機になったのが、筒井康隆七瀬シリーズだったりして、今読むとどう感じるのかしら、というわけで、三部作も一気読み。この人はヘニーデだな、とか今でも日常的に思ったりしていて、私の人格形成に大いに影響を与えた作品だったのだなと再認識してみたり。あの頃、ギリシア悲劇とかフロイトなどにもっと関心をもっていたら、私のその後の人生は変わっていたかもしれない。

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