『山椒魚戦争』『ロボット』

読書会の課題図書をつらつら読んでいた。次に取り上げるのはカレル・チャペック 。『ロボット』はプラハに行ったときに読んで以来の再読となる。

何度目かのAIブームの昨今、いろいろ考えさせてくれる2冊だったりする。まぁ、私といえば、その世界観を単純に楽しんでいた。チャペックが夢想したようなディストピアな世界に私たちはすでに足を踏み入れているのかもしれないけれど。

『ロボット』は劇場で見てみたいもの。自分ならこんなキャスティングがよいと妄想するのもとても楽しい。

さて、読書会の面々がどのような話を聞かせてくれるのか、いまから楽しみだったりする。

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顔真卿/東京国立博物館

チケットを入手したものの行列と待ち時間に跳ね返されていた東京国立博物館の「顔真卿 王羲之を超えた名筆」に足を運んでみた。トーハクは午後9時まで開けてくれているのがありがたいかぎり。人手が多いとはいっても、入る人よりは出て行く人が多いのもありがたい。

東晋、唐の時代と言われてもほとんど知識がなかったりするし、自分の書く文字は癖字だし、書の良し悪しもよくわからない、というのが正直なところだけど、文字と聞けば居ても立っても居られないのが私だったりする。それなりの人出のなか、行列に並んで1点ずつ向き合ってみたかったわけだけど、どう考えても時間が足りないことはすぐにわかった。今回の目玉である「祭姪文稿」の行列の様子を確認して終了時刻を把握したのち、筆致と全体の雰囲気を頭に叩き込むことに集中して手当たり次第凝視し続けた。じっくり眺めれば内容を少しは把握できるものもたくさんあったのがちょっと残念。半日かけるくらいの時間を作ればよかった。

隷書、楷書、草書といった書の変遷や、名筆家たちの書の変化など、ともかく素晴らしい構成で、この企画を実現した人たちの熱意には頭が下がる。私的に楷書の文書に魅入られたのは、書かれている内容をできる限り把握したいという心情が表れているのかもしれない。

文字の力を改めて思い知った展示なのだった。

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河鍋暁斎 その手に描けぬものなし/サントリー美術館

三連休の日曜日。ここのところ家でぼんやりが多かったので散歩でもしようと上野公園に出かけたところ国博は大行列だった。中国からのお客様が多いような雰囲気。並ぼうかとも思ったけど、イライラするのも嫌なので撤退を決めて、六本木ヒルズに目的地を変更した。わけだけど、六本木の方も待ち行列がすごいことになっていて完全に戦意喪失。ということなら、こっちはどうかな? とミッドタウンのサントリー美術館に足を運んでみた。ゆったりとはいかないだろうけれど、少しは眺められそうだったので、河鍋暁斎を観てみることにした。

以前友人と暁斎を観に行ったときの印象は烏中心だったのだけれど、今回はバラエティに富む構成で、狩野派とか国芳の雰囲気などを思い出しながらその世界を楽しんだ。

京極夏彦の本の表紙にも使われた幽霊画を観たいという人が多かったみたいだけれど、個人的には風神雷神図がお気に入りだった。海に落としてしまった太鼓を引き上げようとしている雷神の姿に魅入られてみたり。ちょっとした洒落っ気みたいなものが暁斎の魅力かも。

とりあえず、散歩欲を満たすことができてよかったよかった。

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ロマンティック ロシア/Bunkamura ザ・ミュージアム

母親を病院に送り届けて、余った食材など、もろもろの荷物を家に持ち帰ったあとで、渋谷で友人と合流してBunkamuraの「ロマンティック ロシア」を観にいった。

私のロシア観というと、これまで読んできた何冊かの小説、それから映画「黒い瞳」でイタリアへ帰る主人公が乗る馬車が真冬の白銀の世界という感じで、どちらかというと広大だけど荒涼としていて、ともかく白いというものだった。

今回の展覧会はそんな私の印象を吹き飛ばす、色彩豊かで緻密でとても素敵な構成だった。写実的な表現は私のもつロシア人観を反映するような雰囲気でもあった。今回の目玉となっている「忘れえぬ女」「月明かりの夜」の美しい描写が特に心に残ってみたり。

自分でも気が付いていることでもあるんだけど、私は大きな森の中に描かれている小さな人物の姿に心を惹かれるらしい。今回もそういうモチーフの作品があって、とても気に入っていた。私の潜在意識の何かが感応するのではないかと思ってみたりもする。

ロシアの画家ってほとんど知らないのだけれど見にきてみるものだね、と友人と一致した見解なのだった。

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『機動の理論』

読書家に教えてもらった別の本。ずいぶんユニークな選択だなと思っていたけれど、こういう本からも日ごろヒントを得ているのかと納得してみたり。

これまであまり光が当てられてきていないという戦術家の理論が語られるこの本、第1次大戦以降の機械化部隊をどのように活用、展開されてきたのかがなんとなくわかった。兵器の進化、情報戦など、さらに様相の異なる現代だけれど、指揮系統を無力化することによって勝利を勝ち取るというのは今も変わらない原則なのかもしれない。

「タンク」と「戦車」の使い分けがあいまいだったり、突っ込みどころが散見されるのだけど、今どきの新書はそういうものなのかも。

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世界を変える美しい本/ベルナール・ビュフェ美術館

愛車が整備から戻ってきたし、会期終了まで間もないこともあったので、渋滞覚悟でクレマチスの丘までお散歩。やっと来れた。

もう素敵としか言いようがない。こういう本作りができる人に憧れるやら嫉妬するやら。ミュージアムショップにおかれていたタラブックスの本を手当たり次第に買いたい衝動を抑えつつも気がつくと何冊も手にとっていた。何冊かゆっくり読んでみたのだけれど、『Watelife』と『The London Jungle Book』がなんかとても気に入っていた。

シルクスクリーンを家にかけてみたいけれど、それはまた別の機会にしよう。

さぁ、早め早めにゆっくり帰りましょう。

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