平野甲賀と晶文社展/ggg

目先の仕事が一段落した(はず)なので、会社を早めに出てギンザ・グラフィック・ギャラリーに寄ってみた。平野甲賀さんのデザインを間近に見られてちょっとうれしかった。

手直しして和紙に刷り出したという作品群がとても素敵。私の棚にある晶文社の本も何冊か見つけた。

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『君たちはどう生きるか』

書店のベストは全部読むくらいの気概を見せよ、という学生時代の講師の言葉を思い出して今さらながらだけど読んでみた。

昨今のご時世を反映して流行っているという解説を何度か見聞きしているのだけれど、なるほどね、という感じ。それなりに「いじめられっ子」だった子供時代を思い出しながら読み進めていた(生意気だったので、それなりに戦っていたような)。

自分なりに(勝手に)イメージを膨らませるタイプなので、私は文字だけの方がよい。漫画化された方も確認しなければと思ってはいたのだけど、やっぱりやめることにする。コミカライズされた作品はあまり好きではない。

さて、この本を姪に紹介できるような叔父に私はなれるかしら。

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『新 物理の散歩道 第1集』

ひょんなことから教えてもらった「ロゲルギスト」。「ロゴス」(真理)と「エルゴン」(エネルギー)を組み合わせた学問名を「ロゲルギーク」と呼び(造語だそうで)、それを研究する人が「ロゲルギスト」だとか。ベストセラーのシリーズだそうだが、私は初めて聞いた言葉。まあ、古典といえば古典なのだろうけれど、自分の教養のなさを思い知る。

ノーバート・ウィーナーの『サイバネティクス』に対抗するのが、知性あふれるロゲルギストたちの当初の目的だったというのだから面白い。

私が読み始めたのは、ロゲルギストのセカンドシーズンに当たるもの。「科学者の立場での随筆」とあるが、とてもとても興味深い内容ばかりだったりする。いま読んでもなるほど、という素朴な疑問が見事に解説されていたりする。

ウィットに富んだ先生たち。素敵である。

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あとで思い出しやすいように目次をあげておく。

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解説に「人々の科学への飢えを癒した」とある。私はずっとそうかも知れない。

仁和寺と御室派のみほとけ/東京国立博物館

昼間それなりに集中して少し早めに会社を出て、国博に見仏に行ってきた。金曜日の夜は21時まで開館なのがありがたい。始まったばかりで人が少なかったのもありがたいありがたい。

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まったくもって勉強不足で「御室派」についてほとんど知らなくて情けないかぎり。

前半は文書中心。平安から鎌倉、江戸に至るまで、文書の変遷がよくわかる。天皇の和歌とか医術書とか延喜式とか方丈記とか、バリエーションか豊富なのもとても興味深かった。私のお目当はといえば、空海らが書写して持ち帰ったという「三十帖冊子」だったりした。びっしり埋め尽くされた文字に圧倒されっぱなしだった。あとは曼荼羅。今回見たのは胎蔵界の方なんだけれど、素晴らしいに尽きる。後期の金剛界も見たいもの。

後半は仏像中心。御室派のお寺からおいでになった仏像はどれも素敵。秘仏公開というのもすごい。私的には、大阪道明寺の十一面観世音に魅入られてしまった。久しぶりに身動きできないくらい。後期に来る仏もあるようなので、そっちも必見な雰囲気。

今回の展示は撮影が許された場所もあった。人が増えると収拾がつかないのだろうし、人が少ないうちにあれこれ撮影させていただいた。

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グッズコーナーでは仁和寺の朱印がおいてあるのだけれど、1枚は後期からだとか。むむむ。

まだまだ見てみたいし、これら公開されるものもある。また行きますかね。

見仏大好き。

『広辞苑をつくるひと』

広辞苑 第七版』のおまけ。三浦しをんは取材を存分に楽しんたのだろうというのが伝わってくる。

仕事ではリュウミンを使っていたりするのだけれど、秀英体も悪くないなと思った(横組だと雰囲気が変わるのだろうけれど)。パラパラめくった印象では、第七版の秀英体が前の版のままであるというのはうすうす気が付いていた。たまたまだけれど、私は学生時代にダンボールの型抜きの会社でアルバイトしていたことがあって、職人技はこの目で見ていたことがある(君はこの仕事に向いているとも言われたような)。

本がこうやってできている、というのを知るにはとてもいい本でした。

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『サド侯爵の生涯』

読書会の課題図書の続きで久しぶりに澁澤龍彦をよんでみた。波乱万丈というかなんとも不思議な人生を歩んだ人だったというのはよくわかった。

教科書的な表層的な事実とか、アニメなどで解釈された知識しか持ち合わせていない私、フランス革命のことをあまり理解していないことがよくわかったり。英仏の革命について知った子供のころ、フランスよりはイギリスの方がいいなという印象が私のイギリス好きにつながっていったのだということを思い出してみたり。といっても、ルーブル博物館攻略を目的としてパリを散歩した段階で私のフランス人感は大きく変わっていたりはする。

三島由紀夫の『サド侯爵夫人』とセットで読むとよいと教えてもらったわけだけど、たしかにそのとおりで、サドという人物を私なりに立体的にとらえられた気がする。

三島の方はもう一度読み直すとして、さて私はここからどう展開するかという課題に取り組む必要がある。どうしようかな。

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古代アンデス文明展 など/国立科学博物館

家でぼんやりできない私、国立科学博物館の「古代アンデス文明展」に足を運んでみた。

カラル、チャビン、モチェ、そしてインカという感じでペルーのお宝がやってきていた。といっても、来場者の数が多すぎであまりゆっくりできなかったのが残念。帰り道に「写真に夢中になって滞る人がうざい」という声を聞いたのだけれど、まったく同感。特別展は撮影禁止でいいのではないか。

私が唯一じっくり眺めていたのは、キープ、情報伝達に使われたという複雑な結び目のある紐だったり。これを解読した人がいるというから驚きである。図録で復習すると、微妙な色合いがいまひとつわからないのだけれど、実物は何色かの色が使い分けられているのがよくわかる。以前見たこともあるのだけれど、サイズを改めて認識すると、その複雑さが際立つような。

相変わらず天然な私は閉館時間を勘違いしていて、もうひとつの目的だった「南方熊楠」は駆け足になってしまった。ま、こちらはまたゆっくり眺めに来ることにしよう。小冊子はきちんと入手しておいた。

閉館時間まで微妙になったので、常設のフーコーの振り子とETL-Mark IIなどをざっと確認して締めた。上野公園のお散歩はいつも楽しい。

 

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