『広辞苑をつくるひと』

広辞苑 第七版』のおまけ。三浦しをんは取材を存分に楽しんたのだろうというのが伝わってくる。

仕事ではリュウミンを使っていたりするのだけれど、秀英体も悪くないなと思った(横組だと雰囲気が変わるのだろうけれど)。パラパラめくった印象では、第七版の秀英体が前の版のままであるというのはうすうす気が付いていた。たまたまだけれど、私は学生時代にダンボールの型抜きの会社でアルバイトしていたことがあって、職人技はこの目で見ていたことがある(君はこの仕事に向いているとも言われたような)。

本がこうやってできている、というのを知るにはとてもいい本でした。

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『サド侯爵の生涯』

読書会の課題図書の続きで久しぶりに澁澤龍彦をよんでみた。波乱万丈というかなんとも不思議な人生を歩んだ人だったというのはよくわかった。

教科書的な表層的な事実とか、アニメなどで解釈された知識しか持ち合わせていない私、フランス革命のことをあまり理解していないことがよくわかったり。英仏の革命について知った子供のころ、フランスよりはイギリスの方がいいなという印象が私のイギリス好きにつながっていったのだということを思い出してみたり。といっても、ルーブル博物館攻略を目的としてパリを散歩した段階で私のフランス人感は大きく変わっていたりはする。

三島由紀夫の『サド侯爵夫人』とセットで読むとよいと教えてもらったわけだけど、たしかにそのとおりで、サドという人物を私なりに立体的にとらえられた気がする。

三島の方はもう一度読み直すとして、さて私はここからどう展開するかという課題に取り組む必要がある。どうしようかな。

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古代アンデス文明展 など/国立科学博物館

家でぼんやりできない私、国立科学博物館の「古代アンデス文明展」に足を運んでみた。

カラル、チャビン、モチェ、そしてインカという感じでペルーのお宝がやってきていた。といっても、来場者の数が多すぎであまりゆっくりできなかったのが残念。帰り道に「写真に夢中になって滞る人がうざい」という声を聞いたのだけれど、まったく同感。特別展は撮影禁止でいいのではないか。

私が唯一じっくり眺めていたのは、キープ、情報伝達に使われたという複雑な結び目のある紐だったり。これを解読した人がいるというから驚きである。図録で復習すると、微妙な色合いがいまひとつわからないのだけれど、実物は何色かの色が使い分けられているのがよくわかる。以前見たこともあるのだけれど、サイズを改めて認識すると、その複雑さが際立つような。

相変わらず天然な私は閉館時間を勘違いしていて、もうひとつの目的だった「南方熊楠」は駆け足になってしまった。ま、こちらはまたゆっくり眺めに来ることにしよう。小冊子はきちんと入手しておいた。

閉館時間まで微妙になったので、常設のフーコーの振り子とETL-Mark IIなどをざっと確認して締めた。上野公園のお散歩はいつも楽しい。

 

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『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』

ブレードランナー2049」を観た後に、私が参加させてもらっているのとは違う読書会の課題になっているという話を聞いたので、読み直してみた。映画の方を何度も観ているので、あれ? 原作はそうだっけ? をいくつも確認した感じ。改めて読んでみると、私が好きな物語の源流の多くがここにあることがよくわかる。

さて、この課題を与えられた友人がどのような感想をもつのやら。

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MRJ Museum

三菱重工が開発を進めているMRJの今を知りたくて、名古屋まで足を運んでみた。要予約で身分証明書の提示が必要、かつミュージアム内部の撮影は許されていないなど、それなりに厳しいところだったりする。

この博物館は「県営名古屋空港」にある。名古屋といえばセントレアに行けばよいと思い込んでいた私、危うく間違えるところだった。天然全開である。時間の余裕がないかなとタクシーに乗ったはいいけど、運転手さんが場所を知らないというおまけ付きで、受付時間ぎりぎりに駆け込むことになった。電話で連絡してよかったけれど、ちょっとイラついてしまってごめんなさい、である。

最終組み立て工場の見学ができるこの施設、普段なかなか見られないものばかりで、とても勉強になった。平日であれば、実際の作業も見られるとのこと。量産体制に入れば、今日以上にわくわくしそう。もちろん、運行が開始されたら乗ってみたいものだ。

見学後にあいち航空ミュージアムでYS-11などを間近で眺めてみたり、なかなかお目にかからないFDAの離陸を観察したり。

楽しい社会科見学の一日でした。

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『サド公爵夫人・わが友ヒットラー』

読書会の課題図書を読んでいた。

三島由紀夫といえば、そういえば読書姿を見たことのない職人だった私の父親の本棚に評伝があって、子どものころに写真を眺めたのが最初だったことを思い出した。自決前の写真を見てこの人怖いというのが第一印象だった気がする。

三島の脚本をちゃんと読んだのは初めてなのだけれど、どちらも舞台で観たいもの。一時期芝居をそれなりに観たことがあるのだけれども、そのきっかけとなった「ハムレット」も思い起こせばこういった芝居の影響を受けているのかもしれない。私の脳内ではシンプルな舞台で演じる役者の姿がとても鮮明に描かれていた。

内容については少しほかの本を読んでみたりしてから消化していこうという感じ。この本の自作解題からたくさんヒントを得られるはず。

自作解題に出てくる「四六駢儷体(しろくべんれんたい)」という言葉を調べてみたら漢文の文体のことだった。三島由紀夫はシンメトリーが好きだったそうで、なるほどという感じ。「政治的法則として、全体主義確立のためには、ある時点で、国民の目をいったん「中道政治」の幻で瞞着せねばならない。」という一文にも、ふむふむと思ってみたり。

読書会までにはもう少し自分なりの意見が出せるようになりたいもの。まあ、私の位置付けは庶民代表なわけだけれど。

 

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