『妄想国語辞典』

J-Waveで取り上げられていて(最近そればかりな気もするが)、ちょっと読んでみた。笑ってみたり感心してみたり。「バンドのベース」(いい人のこと)、「おじさんの糖質制限」(本人以外はどうでもいいこと)というのが私的なヒットかも。「別件でトラブりまして」(体のいい言い訳)は実際に使ったことがある。この本ではブラック言語認定されているけれども、「なるはやで」(不確かな約束)というのはそれなりに頑張りますという意味合いで使っているような。例文の出来は私的にはもう一踏ん張りしてほしかった気もする。用例についてはやっぱり『新明解国語辞典』が横綱っぽい。

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「Time Warp」と「謝肉祭」

Perfumeの新譜をさっそく聴いてみた。ど直球のポップソング。テクノポップに大きな影響を受けている私には、アレンジもとても素直に入ってくる。いい感じ。特にコレクターでもないくせに今回も特典付きで注文してしまった。仕舞い込んであるカセットデッキを出して聴いてみてもいいかも。

今回注文していたもう1枚は、シューマンの「謝肉祭」。村上春樹の『一人称単数』に出てきていて、そういえばきちんと聴いていないことがわかったからだ。選択肢はいろいろあったけれど、今回はヴィルヘルム・ケンプの演奏を選んでみた。部屋でぼんやりしているときにかけておくのによさげな雰囲気。子どもの頃、父親が購入したピアノ名曲集全10枚組みたいなLPを聴いてみたときには集中力が続かなくてすぐに飽きてしまったのだが、こんな感じの演奏だったらもっときちんと向き合っていたかもしれない。といっても、けっきょくピアノの音が好きなのはあのとき聴いたLPのおかげな気もする。


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「群青」

うちにいる機会が増え、昼間はJ-Waveをうっすらかけていることが多い今日このごろ。気に入った曲がかかるとその場でチェックするようになっている。ここ数年かなり偏向的な音楽の聴き方をしてきていたので、頭の中の音楽が相当リフレッシュされている。

最近いいなぁと思ったのはこの曲。


群青

 相当おっさんな私にはまだこの曲に共鳴できるだけの感性が残っていたらしい。

「大丈夫。行こう。あとは楽しむだけだ」

いいな。

 

『使える! 用字用語辞典』

SNSのタイムラインで紹介されていたのでさっそく入手してみた。この手の話題には敏感な性格だったりする。自分の基準として共同通信社の『記者ハンドブック』に日ごろお世話になっているわけなのだけれども、『記者ハンドブック』が用例を充実させているのに対して、この辞典は基本的な意味が示されていたりする。さらに、外来語や国名、社名などを採録したり、発音のアクセントが示されていたりと、想定する使われ方に違いを出しているように見受けられる。『記者ハンドブック』がいわゆる差別語、不快用語を用意しているのに対して、この本はその辺りはちょっと曖昧にされているのが気になった。

文章を書こうというときには、2冊とも机に置いておくとよさげな感じ。と、作文をするときには辞書を手の届くところに置け、というのを教えてくれたのは中学時代の同級生だったような。おかげで辞書を引く習慣は身に付いたけれども、潤沢な語彙を獲得するほどの努力はできなかった。ど忘れに拍車がかかる年齢となった昨今、外部記憶装置としての辞書にお世話になる機会は増えていきそう。

初版の発効日が2020年8月となっている『使える! 用字用語辞典』。「ユーチューバー」があるのはそんなものかだけど(「ブイシネマ」はあったが「ブイチューバー」はなかった)、「3密」がピックアップされているのはさすがだな、とか思ってみたりした(三密ではないのは編集委員のこだわりかしらね。校了間際はたいへんだったろうな)。


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『生物はウイルスが進化させた』

読書会の課題図書に選ばれた本。これまでの傾向からすると、ずいぶん振り切った選書だったりする。と、(理解の度合いは棚に上げて)サイエンス関連の本が好きな私は楽しく読んでいたりした。

巨大ウイルスの研究者による世界の最新研究の解説は、巨大ウイルスというキーワードを初めて聞いたレベルの私を引き込むには十分なほどの迫力があったりする。ウイルスは基本形は正二十面体なのか、とか、ページを繰るたびになるほど〜と思いながら読み進めていた。帯のコピーに「生命への見方ががらりと変わる!」とあるように、NHKスペシャルのような番組からそれなりに情報を得ているつもりの私の見方もずいぶん変わった気がする。とてもおもしろいし、たいへん興味深いので、武村さんの本はもう少し読んでみたい感じ。

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『コンピュータ、どうやってつくったんですか?』『知識ゼロからの科学史入門』他

『ゼロから理解するITテクノロジー図鑑』を読んだことを契機にして、初心者向けの本を何冊か読んでいた。

『コンピュータ、どうやってつくったんですか?』は、機会を見つけてこつこつ読んでいる川添さんの本。数字の歴史からストーリーは始まり、論理学からプログラミングに至るストーリーは読み応えがあった。知識をもたない読者を対象とする著者の構成力はなるほどという感じ。少し強引だなというところもあるにはあるが、楽しく読んだ。大学の全学部を対象とした情報科学の基礎に関する授業が下敷きになっているとのことだけど、この授業についていくにはそれなりの努力が必要だったに違いない。と学生時代にまったく別のアプローチでコンピュータを学んだ私は思った。もっとも、数学や論理学についてきちんと理解しているとは言えない私は、何かと苦労することも多かったりする。少しは力をつけておこうと、この本でも紹介されている『スマリヤン先生のブール代数入門』にちょこちょこ(頭を抱えながら)取り組んでいたところだったり。


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『ゼロから理解するITテクノロジー図鑑』は情報化社会を生きる私たちに必要な教養としてのキーワードを厳選して解説している。キーワードの並べ方にもう少し一貫性があってもよい気はするし、もう少し解説を加えてほしいところもあったりするのだけれど、1冊を最初から最後まで読み通すにはこれくらいの方がかえっていいのかも知れない。

ゼロつながりで読んでみたのが、池内了さんの『知識ゼロからの科学史入門』。何かの番組で池内さんの話に興味をもって、ざっと科学史という切り口でおさらいしてみようとこの本を入手した。古代から現在に至るまで、科学のさまざまな分野をうまいぐあいに整理してくれている。全体をざざっと俯瞰してみるよい機会となった。


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初心者向けの入門書というと、本文にゴシック系の文字を使うというパターンがある。実は、個人的にはゴシック系の文字を本文に使っている本を読むのは得意ではなかったりする。こういう使い方なら読めるな、とか考えながら読み進める自分がいたりはした。勉強になった。

 

『四畳半タイムマシンブルース』

J-Waveの番組で紹介されていて興味を持ったので森見登美彦の本を読んでみた。タイムマシンを使って昨日と今日を行き来するというスラップスティックなお話。舞台ならこんな感じかな、と想像しながら楽しく読んだ。小劇団はもとより本格的な芝居の公演をしばらくみていなかったりするわけで、機会を見つけて足を運んでみてもいいかもしれない。

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