プラド美術館展/国立西洋美術館

お休みをいただいたので国立西洋美術館の「プラド展」に足を運んでみた。ダン・ブラウンの『オリジン』を読んだこともあって、私的にスペインブームがきていることもある。

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ベラスケスを目玉に据えたこの展覧会、サイズの大きな作品が多くて見応えは十分。個人的に好きだなと感じた作品がルーベンスだったりして、自分の好みはずいぶんとわかりやすい。「アンドロメダを救うペルセウス」がとても素敵だった。ジュゼペ・デ・リーラの「女の戦い」の緊張感あふれる構図と表情からも目が離せなくなった。

宮廷画家たちによる肖像画もたくさんあったのだけれど、この中にメーテルがかけられていても私はそのまま観ていくだろうなとか感じてみたりした。

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企画展の後はいつものように常設展示に足を伸ばして毎度お馴染みのお気に入りたちをぼんやり眺めた。モネの新展示なんかがあって、それはそれでじっくり拝見。さすがに人が少なくてありがたいかぎりなのだった。

版画素描展示室の「マーグ画廊と20世紀の画家たち」がとてもよくて、カンディンスキーなどが好きな人にはいい感じなのではないかと思う。私もデザインのよい勉強ができた雰囲気。もう1回観に行ってもいいかもしれない。

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お花見の準備なども進む上野公園だったりして、とてもよいタイミングで行けたかも。

 

 

『オリジン』

ダン・ブラウンの新作をさっそく読んでみた。

この作家の話で舞台となる場所にすでに行ったことがあったのは初めてかもしれない。バルセロナの雰囲気を思い出しながら楽しく読んだ。テクニウムが出てくるあたり、ダン・ブラウンの旺盛な好奇心がよくわかる。

その光景を知っているとはいえ、私の知っているサグラダファミリアはまだ足場が残っていたときだったりする。モンセラットもとても素敵なところ。一日案内をお願いしたガイドさんのアレンジがよくて、運良く少年合唱団のコーラスを聴けたこともフラッシュバックした。あまりに美しい歌声で、感動のあまり私は涙をこぼしてしまったのだった。そういえば。

この本の復習をしながらまた行ってみたいもの。

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至上の印象派展/国立新美術館

友人たちと国立新美術館にビュールレ・コレクションを眺めに行ってきた。先日の旅行の土産を手渡すという重要なミッションがあったのだけれど、寝ぼけていた私はそれを家に置き忘れていたことを途中で気がつくボケっぷりを見事に発揮した。やれやれ。

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印象派の展示なこともあり、多すぎとは言えないまでもそこそこの人出。少し離れたところから眺めたい私の視線は何度も遮られたのはまぁ仕方がない。

私的にはコローの「読書する少女」、モネの「ヴェトュイユ近郊のヒナゲシ畑」、そして今回の目玉の1つでもあるルノワールの「イレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢」がお気に入り。ルノワールって実はこれまであまり好きではなかったのだけど、今回観た作品はとても素敵だった。家族連れのお母さんがお子さんに「遠くから見てごらん」と説明しているのを聞いてそうだよねとわたしもうなずいていたりした。

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六本木のあとは秋葉原と銀座で高級カメラとか高級時計を見に行ってみたり。ウィンドウショッピングとかにはあまり縁がない私は大人だなぁと感心していた。

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今日もよく歩いた散歩道でした。

『本好きの下克上』

ちょっと気分転換に読んでいた。本好きだし。

本を読みたい、司書になりたいということを主題にしたいわゆるライトノベルのジャンルに分類されるお話。本を軸に歴史を辿っていくというなかなか野心的な内容でもある。なるほど、そこはそう切り取るのかというのを見ていくのが楽しいかも。

課題図書が山積みなので、続きはその気になったら読む。

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パリジェンヌ展/世田谷美術館

日曜美術館」で紹介されていたパリジェンヌを観に世田谷美に足を運んでみた。マルキ・ド・サドなんかを読んでいたので、ちょっと背徳的な気分になってみたり。

パリジェンヌがどういう女性なのかよくわかる素敵な展覧会。油絵もいいんだけど、当時のファッション誌を飾っていたというエッチングとかポスターが私のお気に入りだった。

さほど混雑していなくて、気ままにのんびり眺められるのもとてもいい感じ。

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『悪徳の栄え』『金閣寺』

参加している読書会で三島由紀夫がお題になったので、関連図書としてこれらも読んでいた。

三島の『金閣寺』はずいぶん昔に読んだと思うのだけど、そうそうこんな感じだったとフラッシュバックした。いっしょに読んでいた本が強烈だったので、少し印象が薄くなっていた。読ませる文章には魅了されていたけど、少し物足りない読後感が残った。私にはスタイリッシュすぎたのかも知れない。

一方のマルキ・ド・サドといえば、私はすっかり毒気に当てられっぱなしだった。幽閉中の牢獄で書かれたそうだけど、よくもまあここまで妄想できるものだ。「美徳」やら「理性」やら「良心」などをすべて否定するというのはすごいなぁ、という感じ。美徳や理性とはそもそも何なのか、改めて考えてみたいもの。

啖呵の切り方とか、『悪徳の栄え』の澁澤龍彦の翻訳は素晴らしくて、ろくでもないお話なのにぐいぐい引き込まれた。知らない言葉が多くて、電車の中で辞書を参照してひとりで慌てるということも多かった。

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平野甲賀と晶文社展/ggg

目先の仕事が一段落した(はず)なので、会社を早めに出てギンザ・グラフィック・ギャラリーに寄ってみた。平野甲賀さんのデザインを間近に見られてちょっとうれしかった。

手直しして和紙に刷り出したという作品群がとても素敵。私の棚にある晶文社の本も何冊か見つけた。

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