<b>象の消滅</b>

「象の消滅」 短篇選集 1980-1991

「象の消滅」 短篇選集 1980-1991


 週末を含むまるまる1週間を費やして,ようやく千葉駅に通う仕事から解放された。ゆっくり読んでいたつもりだったが,けっきょくこの本も往復の電車のなかで読み切った。帰宅を急ぐ人にまぎれたり,あまり人のいない普通グリーン車で没頭したり,酔いどれが騒がしい東急線のなかで読みふけったりと,電車を取り巻くさまざまな音をBGMに,妙な雰囲気と浮遊感を感じながら自分の世界にどっぷり浸かっていた。
 読み終わったあと無性にビールがほしくなり,いつもは焼酎しか口にしない旗の台の呑み屋でオリオンビールを飲んだ。おいしかった。