『戦国日本と大航海時代』

読書会で紹介してもらった本を読んでいた。

豊臣秀吉による朝鮮出征がなぜ行われたのか、という素朴な疑問から、当時の欧州情勢と日本の複雑な状況を見直してみるという実に興味深い内容をだった。教科書の表層的な知識とか歴史小説などのバイアスのかかった描写でなんとなく理解した気になっていた私なわけだが、これは認識を改めなければなるまいという感じ。

数年前にフィリピンのマニラからメキシコへ至る太平洋航路が16世紀、17世紀あたりに確立していたという英語のテキストに触れたことがあって、ちょっと調べてみようと思いながらもそのままにしていたことだったりもするので、よい本を教えてもらった。慶長遣欧使節は当時の日本情勢、世界情勢に呼応したものであったこと、日本は簡単に征服できる国ではないと欧州に認識されていたこと、などなど、見方を変えると違うことが見えてくるのが面白い。

そのうち勉強し直そうと思っている私自身の素朴な疑問、妄想、仮説を検討するときにも役立ちそうな雰囲気だったりする。

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