ジェミニ計画、アポロ計画、その後のスペースラブ計画、国際宇宙ステーションまで、NASAの有人宇宙飛行の軌跡をたどる写真集。本棚にあるアポロ計画の記録『フル・ムーン』も引っ張り出して、宇宙旅行気分を楽しんだ。
アポロ計画は何度見直してもわくわくが止まらないのだな。
母親を病院に送り届けて、余った食材など、もろもろの荷物を家に持ち帰ったあとで、渋谷で友人と合流してBunkamuraの「ロマンティック ロシア」を観にいった。
私のロシア観というと、これまで読んできた何冊かの小説、それから映画「黒い瞳」でイタリアへ帰る主人公が乗る馬車が真冬の白銀の世界という感じで、どちらかというと広大だけど荒涼としていて、ともかく白いというものだった。
今回の展覧会はそんな私の印象を吹き飛ばす、色彩豊かで緻密でとても素敵な構成だった。写実的な表現は私のもつロシア人観を反映するような雰囲気でもあった。今回の目玉となっている「忘れえぬ女」「月明かりの夜」の美しい描写が特に心に残ってみたり。
自分でも気が付いていることでもあるんだけど、私は大きな森の中に描かれている小さな人物の姿に心を惹かれるらしい。今回もそういうモチーフの作品があって、とても気に入っていた。私の潜在意識の何かが感応するのではないかと思ってみたりもする。
ロシアの画家ってほとんど知らないのだけれど見にきてみるものだね、と友人と一致した見解なのだった。
読書家に教えてもらった別の本。ずいぶんユニークな選択だなと思っていたけれど、こういう本からも日ごろヒントを得ているのかと納得してみたり。
これまであまり光が当てられてきていないという戦術家の理論が語られるこの本、第1次大戦以降の機械化部隊をどのように活用、展開されてきたのかがなんとなくわかった。兵器の進化、情報戦など、さらに様相の異なる現代だけれど、指揮系統を無力化することによって勝利を勝ち取るというのは今も変わらない原則なのかもしれない。
「タンク」と「戦車」の使い分けがあいまいだったり、突っ込みどころが散見されるのだけど、今どきの新書はそういうものなのかも。
読書会で紹介してもらった本を読んでいた。
豊臣秀吉による朝鮮出征がなぜ行われたのか、という素朴な疑問から、当時の欧州情勢と日本の複雑な状況を見直してみるという実に興味深い内容をだった。教科書の表層的な知識とか歴史小説などのバイアスのかかった描写でなんとなく理解した気になっていた私なわけだが、これは認識を改めなければなるまいという感じ。
数年前にフィリピンのマニラからメキシコへ至る太平洋航路が16世紀、17世紀あたりに確立していたという英語のテキストに触れたことがあって、ちょっと調べてみようと思いながらもそのままにしていたことだったりもするので、よい本を教えてもらった。慶長遣欧使節は当時の日本情勢、世界情勢に呼応したものであったこと、日本は簡単に征服できる国ではないと欧州に認識されていたこと、などなど、見方を変えると違うことが見えてくるのが面白い。
そのうち勉強し直そうと思っている私自身の素朴な疑問、妄想、仮説を検討するときにも役立ちそうな雰囲気だったりする。
読んだ。むむむ。