しばらく積み残していた本。思い立って読んでみる。その解読に生涯を捧げたシャンポリオンのヒエログリフとの格闘のお話。原著のタイトルThe Keys of Egypt: The Race to Read the Hieroglyphsの方が内容を正直に示している。
私のつたない理解では,ロゼッタストーンの発見によって,ヒエログリフが見事に解読されたと思っていた。が,原著のタイトルのとおり,解読の鍵となったというのが正しい。ロゼッタストーンの研究でわかったことは,プトレマイオスの名前がわかったことだけだったんだとか。といっても,その石がなければ解読にはもっと時間がかかったかも知れないんだろう。
大英博物館のロゼッタストーンの周りにはいつも人が殺到していたことを思い出す。私はカルトゥーシュが人名を示すことくらいしかわからないけど(クレオパトラくらいは識別できるはず……),あの絵文字は神秘的で魅力的。
ともあれ,エジプトに行きたくなってみたり,やっぱりルーブルだと思ってみたり,シャンポリオンも絶賛するフィレンツェを散歩してみたくなったり,私的行きたいところリストの内容が大幅に書き換えられた本なのだった。
エジプトに行くとすれば,カイロ博物館を探検して,ギザでピラミッドを見て,サッカラとかルクソールに行って,やっぱりアブシンベルまで足を伸ばして……。うーむ。どれくらいの時間が必要になるのやら。
深夜バスを途中下車して,近所のファミレスで遅い夕飯を食べながら本を読む。
家に戻るまでとんでもなく寒かったけど,今のうち……。