『使える! 用字用語辞典』

SNSのタイムラインで紹介されていたのでさっそく入手してみた。この手の話題には敏感な性格だったりする。自分の基準として共同通信社の『記者ハンドブック』に日ごろお世話になっているわけなのだけれども、『記者ハンドブック』が用例を充実させているのに対して、この辞典は基本的な意味が示されていたりする。さらに、外来語や国名、社名などを採録したり、発音のアクセントが示されていたりと、想定する使われ方に違いを出しているように見受けられる。『記者ハンドブック』がいわゆる差別語、不快用語を用意しているのに対して、この本はその辺りはちょっと曖昧にされているのが気になった。

文章を書こうというときには、2冊とも机に置いておくとよさげな感じ。と、作文をするときには辞書を手の届くところに置け、というのを教えてくれたのは中学時代の同級生だったような。おかげで辞書を引く習慣は身に付いたけれども、潤沢な語彙を獲得するほどの努力はできなかった。ど忘れに拍車がかかる年齢となった昨今、外部記憶装置としての辞書にお世話になる機会は増えていきそう。

初版の発効日が2020年8月となっている『使える! 用字用語辞典』。「ユーチューバー」があるのはそんなものかだけど(「ブイシネマ」はあったが「ブイチューバー」はなかった)、「3密」がピックアップされているのはさすがだな、とか思ってみたりした(三密ではないのは編集委員のこだわりかしらね。校了間際はたいへんだったろうな)。


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