『ドリーム NASAを支えた名もなき計算手たち』

『6人の女性プログラマー』を読了後に映画「ドリーム」をふとその気になって見直したこともあって、積んだままで未読であったこちらも読んでみた。NACA/NASAを支えた数学者たちのストーリー。と、映画の方はずいぶん脚色されていたのだということを改めて知ることになった。そううまくいかないだろうと思っていたところの事実はかなり違っていたらしい。映画の方はマーキュリー計画にフォーカスしていたけれど、アポロ計画につながる前後の話を興味深く読んだのだった。

この本、原著で読んでみようと思ってみたものの、厚さにめげて手をつけられずにいた。これくらいの分量は頑張って取り組むようにしなければ。

原著のタイトルHidden Figuresには「いくぶん誤りがある」と謝辞にある。「隠された(hidden)というより、見出されなかった(unseen)といったほうがふさわしい」とのこと。私たちが触れられる歴史というのはごく一部なのだと実感する。日本語版のタイトルが映画と同じになっているのは刊行のタイミングだったのだろうけど、翻訳書のタイトル付けは難しいものだ。