最近つらつら読んでいた本。あちらこちらの美術館に足を運ぶ割に体系立てた知識をもっているわけではない私は、これまで漠然と絵画に向き合ってきた。それはそれで十分楽しかったし、それなりの点数を見てきているので、画家の特徴や描き方、色使いなどなど、自分なりの観点を持つようにはなっている。とはいえ、それぞれの作品に込められた意味をもう少し掘り下げて把握できれば、見え方も変わっていくだろうと思っていたときにこの本に出会った。美術作品に描かれているシンボルの意味が整理されていて、とても勉強になった。代表的な例として紹介されている作品の中には私がお目にかかったことがあるものもあり、一角獣(ユニコーン)の作例として登場した「聖母マリアと一角獣」など、自分の記憶を呼び起こすよい機会にもなった。西洋絵画を見にいくときには持参するとよさそうだ。